せめて一口だけでも...

Hさんは食道がんで亡くなりました。Hさんの最期の願いは大好物の赤福餅を食べることでした。
しかし担当医は最後まで延命治療に力を注ぎ、Hさんの願いは叶うことなく中心静脈栄養を血管から入れられ、絶食状態でした。

見舞客が来るたび必死の形相で何度も文字盤で「赤福をくれ!」とだけ指し、その頬をつたって涙が落ちていました。

もし「尊厳死の宣言書」が前もって提示されていれば...ホスピスに移るなど緩和治療へとうつることができ、大好物の赤福も口にすることができたでしょう。

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