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尊厳を守る宣言をしたい・尊厳死宣言書の作成と認証

尊厳を守る宣言をしたい

 人間誰もが少しでも長生きしたいというのは本能です。しかし、自分が懸命に治療を受けても、回復の見込みがない末期状態に陥ったときには,延命治療は中止して、自然な形で安らかにあの世に渡るという選択肢があってもよいのではないでしょうか。

事例1

 数年前、Bさんは交通事故で亡くなりました。
 Bさんは生前から「無用な延命治療は絶対嫌だ!」と口癖のように言っており、自身でその旨を文書に残しておいてありました。
 事故の一報を聞いた妻のCさんが病院に駆けつけてその文書をすぐ医師に見せたところ、「本当に本人が書いたものとは信用できない」と言われ、さらに、延命を望んだ親族の強い意向もあって、Bさんの一番恐れていた2年間にもわたる「植物状態」を経ての逝去でした。

事例2

 Aさんは夜中に風呂場で倒れて意識を失い、救急車で病院に運ばれました。
 医師から「意識が戻る可能性はほとんどありません。人工呼吸器が必要になりますが、どうされますか?またご家族の皆さんはそのような延命治療をお望みですか?」ときかれました。
 尊厳死の宣言書は残っていませんでしたが生前からAさんが無用な延命治療を嫌がっていたことを家族は知っていたので医師にその旨を告げましたが、医師から「本当に延命治療はしなくていいんですね?」と何度も念を押されるうちに、結局、逆に延命治療に同意してしまいました。
 その後Aさんは意識が戻ることもなく、半年後亡くなりました。
 妻のBさんは10年経った今も悩み続けています。「あの時の選択は正しかったのだろうか?」「夫をかえって苦しめてしまったのではないか?」…

事例3

 六十歳のCさんが胃がんで余命三カ月ぐらいと言われたとき、医師に「尊厳死の宣言書」を見せ、「最期は自宅で過ごしたい」という希望を伝えたところ、医師は快く同意し、在宅診療・訪問看護へと変わった。
 そして三ヶ月後、Cさんは望みどおり自宅で家族に看取られながら亡くなりました。

事例4

 Eさんには自慢の妹がいます。若いころから「町内一の貴婦人」「才知にあふれ、伝説の原節子の再来」といわれ、地元で着付け教室の先生をしていた妹Fさん(62歳)です。
 そのFさんが脳出血で倒れたというのを聞き、病院に駆けつけました。
 「意識はおそらく戻らないと思います」と医師。鼻には栄養を入れる管、腕にも薬の点滴用の針が刺されていた。
 その5日後、Eさんが病院を訪ね再び妹の姿を見たとき愕然とした。
 Fさんの両手は手袋のようなものをはめられ、ベッドの柵にひもで縛られていました。鼻に入れていた管を無意識にはずしてしまうため、それを防ぐためだという。
 今現在も、Fさんは脳出血を繰り返し、寝たきりのままです...

事例5

 Hさんは食道がんで亡くなりました。Hさんの最期の願いは大好物の赤福餅を食べることでした。
 しかし担当医は最後まで延命治療に力を注ぎ、Hさんの願いは叶うことなく中心静脈栄養を血管から入れられ、絶食状態でした。
 見舞客が来るたび必死の形相で何度も文字盤で「赤福をくれ!」とだけ指し、その頬をつたって涙が落ちていました。
 もし「尊厳死の宣言書」が前もって提示されていれば...ホスピスに移るなど緩和治療へとうつることができ、大好物の赤福も口にすることができたでしょう。

 事例については登場人物はアルファベットにしてあります。さらにその他の事情も個人の特定につながる恐れのあるものについては必要に応じて変更させて頂きました。

事例はいかがでしたでしょうか?

 事例1のように、たとえ家族が「先生!本人は普段からもし助からない状態になったら治療をやめて尊厳死させてほしいと言ってたんです!」と口でいくら言っても、患者本人が確実に書いたという証明の出来るものがなければ医師は延命治療をやめるわけにはいきません。
 さらにもし嘘偽りなく本当に本人が書いたものがあったとしても、医師にそれを信じてもらえなければ意味がありません。
 なぜなら今の法体制では医師が殺人罪で訴追されてしまう恐れがあるからです。尊厳死の対応を取ってもらおうと思ったら医師に危ない橋を渡らせてしまうことをしてはいけません。

じゃあどうすればよいのか?

 それは信頼のおける利害関係のない第三者に、前もって「尊厳死を希望する意思」を事実として証明しておいてもらうしかありません。

 尊厳死の宣言書はなにも助かる時にも死なせて欲しいという無茶な要求をするものではありません。
 どうしても死が避けられない状況の時に、できれば安らかに最期を締めくくりたいという意思表示をするものです。その大切なあなたの想いを医師の心に響かせるための大きな力になるものです。
 ぜひ、これを元気なうちに書いて、かかりつけの医師やご家族など周りにも渡しておいて下さい。

 あなたの想いを形にしませんか?
 元気なうちにあなたの尊厳を守る大切な想いを...

尊厳死の宣言書(リビングウイル)作成サポート行政書士認証バージョン
尊厳死の宣言書(リビングウイル)作成サポート公正証書バージョン

 最後にここで、ある人気テレビ番組を御紹介します。
 「たかじんのそこまで言って委員会」〜よみうりテレビ毎週日曜ひる1時30分放送〜にも過日、尊厳死に関するテーマが放送されました。

[ 以下よみうりテレビさんより引用させて頂きました ]
 調査No.082
 脳障害で寝たきりになっているアメリカ・フロリダ州の女性・テリ・シャイボさんの"尊厳死"を巡る判断にアメリカ中の注目が集まりました。
 延命を求める両親に対し、「尊厳死」を求める夫。両者共に、"彼女のため"と思っての主張なわけですが…
 子を思う親の気持ち、妻を思う夫の気持ち、そして本人の意思…それぞれ異なるのかもしれません。

ここで皆さんに質問です。
もしあなたの大事な人がそのような状況になったとしたら、どちらを選びますか?
http://www.ytv.co.jp/takajin/research/20050403/form.cgi?page=3

尊厳死の宣言書文例

第1条 私○○○○は、私が将来病気に罹り、それが不治であり、かつ、死期が迫っている場合に備えて、私の家族及び私の医療に携わっている方々に以下の要望を宣言します。

  1. 私の疾病が現在の医学では不治の状態に陥り既に死期が迫っていると担当医を含む2名以上の医師により診断された場合には、死期を延ばすためだけの延命措置は一切行わないでください。
  2. しかし、私の苦痛を和らげる処置は最大限実施してください。そのために、麻薬などの副作用により死亡時期が早まったとしてもかまいません。

第2条 この証書の作成に当たっては、あらかじめ私の家族である次の者の了解を得ております。

○ ○ ○ ○ 昭和 年 月 日
長男 ○ ○ ○ ○ 平成 年 月 日
長女 ○ ○ ○ ○ 平成 年 月 日

第3条 私の要望に従ってされた行為の一切の責任は、私自身にあります。警察、検察の関係者におかれましては、私の家族や医師が私の意思に沿った行動を執ったことにより、これら方々に対する犯罪捜査や訴追の対象とすることのないよう特にお願いします。

第4条 この宣言は、私の精神が健全な状態にあるときにしたものであります。したがって、私の精神が健全な状態にあるときに私自身が撤回しない限り、その効力を持続するものであることを明らかにしておきます。

 あくまでも例文なのでベースとしてお考えください。これにあなたの想いを盛り込んでいきます。

 ただ全く関連性のない表現はかえって逆効果になってしまいますのでご注意ください。また一方で、判例を考えて、宣言しておかなくてはいけない必要な表現は除かない方がいいでしょう。ちなみにこの例文どおりなら問題はありません。

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